住吉大社の門前町にあたる商店街からすぐの下町にある住宅のリノベーションです。50代のクライアントは、以前お母様と一緒にここで暮らしておられましたが、現在では、車で30分程のマンションに住まわれています。竣工後しばらくは、住み慣れたマンションに暮らしながら、ワークスペースも兼ねたセカンドハウスとして、慣れ親しんだ小さな共同体の安らげる居場所として使用しています。既存の住宅は、南側道路に面して駐車スペースがある間口3ｍ、奥行き14.5ｍの南北に長い間取りでした。最寄り駅から徒歩２分という利便性と将来的なことから、駐車スペースをアプローチを兼ねた庭にして、構造上必要だった１階の間仕切り壁を撤去し、L型の木フレームによる補強を施すことで、道路に面する南の庭から北側奥の階段まで約２０ｍを見通せる空間となり、北側の緩勾配にした階段を折り返すと2階の南側のテラスまで続く奥行きのある空間となっています。１階ダイニングスペースの奥にも新たに坪庭を設け、マンションの快適性とは違う自然の営みを身体で感じられる空間となっています。

ＨＡＬ邸
建築場所：大阪市│主要用途；専用住宅│敷地面積：84.02㎡│建築面積：50.04㎡│延床面積：98.64㎡│構造：木造
構造設計：片岡構造│施工：いなせ建設│写真：鈴木研一
HAL's House
Location：Osaka,Japan│Program：House│Site area：84.02㎡│Building area：50.04㎡│Total floor area：98.64㎡│Structual system：Wood
Structual design：Kataoka Structual Design│Constractor：Inase Construction│Photos：Ken'ichi Suzuki